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季節の変わり目に起こる食欲不振にご注意。病院へ行く目安や食事の改善策も

2023年8月17日

「食欲不振」とは、食事をとっていないにもかかわらず、食欲がない状態のことを指します。食欲不振は放っておくと、低栄養状態によって心身に影響が出る場合があり、決して侮ってはいけません。

食欲不振は、疲労やストレスが原因で一時的に起こることがある一方で、実は病気のサインだったということもあります。そのため、食欲不振が続く場合や、ほかの症状も見られる場合は、医療機関の受診が必要になります。

そこで今回は、食欲不振の主な原因や改善策、病院に行く目安について解説します。

食欲不振の主な4つの原因

食欲不振の原因は多岐にわたります。今回は、病気の可能性も含めた4つの主な原因をご紹介します

原因【1】ストレスや落ち込み

生活環境の変化や過労、悩みなどによる精神的なストレスや落ち込みは、食欲不振の原因のひとつです。過度なストレスは、食欲にかかわる脳内の摂食中枢の働きを鈍らせてしまいます。また、ストレスや落ち込みによる胃腸の運動機能の低下も食欲不振につながります。

ストレスによる食欲不振は、徐々にあらわれることが多いです。また、若い女性によくみられるとされています。

原因【2】不規則な生活

「夜更かしをする」「食事や寝起きの時間がバラバラである」といった、不規則な生活を続けると、倦怠感とともに食欲不振が起こることがあります。不規則な生活による自律神経の乱れは、胃の働きを低下させてしまうためです。

不規則な生活による夜遅くの食事や、飲酒にも注意が必要です。これらは胃への負担が大きく、胃もたれや胃痛を引き起こし、結果として食欲不振を招く場合があります。

原因【3】季節の変わり目

季節の変わり目も自律神経の乱れによる食欲不振を招くことがあります。代表的なのが、夏バテによる食欲不振です。

自律神経には体温を調節する働きもあるため、屋内外の気温差が激しい夏は負担が大きくなり、食欲不振につながることがあります。また、食欲不振とともに、疲労感や倦怠感があらわれる場合もあります。

原因【4】病気の可能性

食欲不振の原因が、心身の病気である場合もあります。たとえば、便秘が続いてお腹が張ると、食欲不振につながる可能性があります。このように、病気による食欲不振は、ほかの症状もみられることが多いです。一例を挙げましょう。

【食欲不振+胸やけ・げっぷ・みぞおちの痛みなど】
胃潰瘍や十二指腸潰瘍といった病気の疑いがあります。

【食欲不振+吐き気・頭痛・発熱など】
ノロウイルス、カンピロバクターなどの感染性胃腸炎の疑いがあります。

【食欲不振+胸やけ・のどにすっぱいものがこみ上げるなど】
逆流性食道炎の疑いがあります。中高年の太り気味の男性に多い傾向です。

【食欲不振+抑うつ・興味の喪失・食べても味がしないなど】
うつ病などのこころの病気の疑いがあります。

食欲不振の改善におすすめの食べ物は?

食欲不振の改善につながる、食事のポイントを解説します。無理に食べようとするとストレスの原因になるので、できることから始めると良いでしょう。

食べやすいものをメニューに取り入れる

うどんやおかゆ、茶わん蒸し、豆腐料理などのやわらかく、のど越しの良い食べ物が食べやすいとされています。アイスクリームなどの冷たい食べ物や、リンゴやバナナなどの果物もおすすめです。

一方で、消化に時間がかかる繊維の多い食べ物や脂っこい食べ物、ニオイの強い食べ物は避けましょう。

不足しがちなビタミン類を補える食べ物

不足しがちで、体内にたくわえることができないビタミンB群やCを中心に、ビタミン類の摂取を心がけましょう。

ビタミンB群の中でも、炭水化物からエネルギーをつくり出すのに必要なビタミンB1が不足すると、食欲不振や倦怠感につながることがあります。ビタミンB1は大豆製品やホウレン草などに含まれているので、食事メニューに取り入れるといいでしょう。

ビタミンCはキャベツやミニトマトなどの野菜や、果物に含まれています。ただし、柑橘類はビタミンCが多く含まれる一方で胃酸の分泌を高める面もあるので、胃への負担を減らすには、ビタミンCを含むゼリー飲料を活用するといいでしょう。

少量でも栄養価の高い食べ物

少量でもタンパク質や炭水化物、脂質などを補給できる、栄養価の高い食べ物をメニューに取り入れましょう。代表的なものが、卵や牛乳、ヨーグルトやチーズといった乳製品です。これらは消化に良くて、胃への負担が少ないため食欲不振のときでも食べやすいでしょう。

ここまで紹介した食べ物を組み合わせて、うどんにホウレン草や卵をトッピングしたり、豆腐とキャベツをスープの具材にしたりするのはいかがでしょうか?

ほかには、ゼリータイプの栄養補助食品を摂取するのもおすすめです。

食欲不振で病院に行く目安は?何科を受診する?

食欲不振が何日も続く場合は、病院に行くことをご検討ください。胃腸の病気が疑われる場合は、消化器内科を受診しましょう。抑うつやストレスによる食欲不振が考えられる場合は、心療内科を受診するといいでしょう。

胃腸の症状もあるし、ストレスもたまっているなど、どちらを受診すればいいか分からない場合は一般内科を受診してください。

食欲不振の場合どんな治療を受けるの?

病院に行くと、原因を特定する検査などを行いつつ、必要に応じて点滴を受けたり、整腸剤などのお薬を用いた治療を受けたりします。こころの病気の場合は、抗不安剤や抗うつ薬を用いることがあります。

食欲不振はいつから続いているか、体重減少はあるかなどを医師に聞かれる場合があるので、受診前に振り返って確認しておくと良いでしょう。

食欲不振は当院にご相談ください

仁井田ゆいクリニックでは、消化器内科と内科の診療を行っています。食欲不振が続く方や、ほかにも気になる症状がある方は、1人で悩まず、ぜひ当院へご相談ください。

当院では消化器分野に関わる専門的な診療を行っており、必要に応じて血液検査や腹部エコー検査、内視鏡検査を含めた幅広い検査が受けられます。

食欲不振が心身からのSOSサインである場合がありますので、放っておかず、早めに原因を見つけて治療を受けていただきたいと思います。