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院長からのごあいさつ、飲み会シーズンに多い胸やけのお話

2023年2月24日

 はじめまして!仁井田ゆいクリニック院長の吉田です。こちらのコラムでは、当院の紹介や皆さんの健康に関わる話題などを取り上げていきたいと思っています。初回コラムでは、簡単にクリニックの紹介をさせていただき、これからの歓送迎会シーズンに多くなる胸やけについて紹介していきたいと思います。

 当クリニックは、牛島・仁井田地区の地域医療の中心として尽力してきた「中込内科循環器科クリニック」を2022年2月に承継しました。2022年3月より新院長(私です)が就任、8月より現在の「仁井田ゆいクリニック」に改称し、地域の皆様のかかりつけ医として貢献できるよう、診療を続けております。
 
 今まで通院されていた患者様に対する治療の継続はもちろんのこと、今後は「苦しくない内視鏡検査」も開始し、初めて当院を受診してくださる患者さんに丁寧で思いやりのある医療を提供できればと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 話は変わりますが、新型コロナウイルス感染症の第8波もピークを過ぎ、今年は久々の送別会で盛り上がった、あるいは歓迎会で盛り上がる予定という方も多いかと思います。そんな飲み会シーズンになると増えてくるのが胸やけ症状です。胸やけとは、胸のあたりの焼けつくような痛みのことを言います。胸やけ症状の原因として多いのが胃食道逆流症(以下GERD←ガードと読みます)です。

GREDとは?

 GERDは、主に胃の中の胃酸が食道へ逆流することにより、胸やけや呑酸(酸っぱい液体が上がってくる感じ)、げっぷなどの不快な自覚症状を感じたり、食道の粘膜がただれたり(逆流性食道炎)する病気です。のどの違和感や、慢性的に咳が持続する患者さんもいます。胃酸の逆流は食後2~3時間後までに起こることが多いため、食後にこれらの症状を感じた時は胃酸の逆流が起きている可能性を考えます。
 
 GERDの診断は、胸やけ、呑酸、胃のムカムカ感や重い感じなどの自覚症状に加え、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で食道や胃の状態を確認することで診断されます。胃カメラは必須ではありませんが、消化性潰瘍や胃がんなどの他の病気ではないことを確認するためにも、なるべく検査を受けることが望ましいです。
 
 当院の場合は、詳しい症状の内容や、症状の出るタイミングなど詳しくお話を伺ったうえで、検査希望の患者さんには早めの胃カメラを、胃カメラに対して不安があったり、症状が軽いためまずはお薬で様子をみたいという患者さんに対しては、後述の生活指導や食事指導・内服治療を先に行い、症状の改善がなければ改めて胃カメラについて相談するという方針にしています。本人が希望していないのに、無理やり胃カメラを勧めるようなことはありませんのでご安心ください。

 GERDの症状がある場合に、日常生活で避けた方が良いのは①腹部の締め付け、②重いものを持つ、③前かがみの姿勢、④右を下にして寝る(右側臥位)、⑤肥満、⑥喫煙があります。また食事面で控えた方が良いのは①食べ過ぎ、②寝る直前の食事、③脂っこいもの、④甘いもの、⑤アルコール、⑥チョコレート、⑦コーヒー、⑧炭酸飲料、⑨みかんなどの柑橘類が挙げられます。症状が軽い場合は、これらの点を注意して改善していただくだけで、薬を使わずに治すこともできます。

 内服治療では、胃酸の分泌を抑える薬や、各種の胃腸薬がよく使われます。はじめは胃酸の分泌を抑える薬を1剤飲んでみて、改善がなければ他の薬を併用していく形になります。これらの薬は一生飲みっぱなしではなく、症状に応じて患者さん自身で薬を調整していただく「オンデマンド療法」という方法もあるため、相談しながら患者さんに合う治療を進めていきます。
 
 胸やけ、呑酸、げっぷ、胸のつかえ感などの症状が気になる方、自分の症状の原因が知りたい方、症状は良くしたいけれども胃カメラは不安という方…患者様の状態や希望に応じて相談しながら診療を進めていきますので、ぜひ一度相談にいらしてください。

 また、当院では鼻から挿入する「オエッとなりにくい」胃カメラを用意しておりますので、他院で口からの胃カメラを受けたけれど苦しくて大変だった…という患者さんも一度ご相談いただければと思います。できる範囲で最大限の配慮をさせていただき、胃カメラへの不安を取り除ければと思います。

仁井田ゆいクリニック 院長 吉田 達哉