WEB診療予約

ゆいコラム

COLUMN

  • COVID-19について
  • AI事前問診
  • 自由診療
  • HOME
  • ゆいコラム
  • 高血圧と頭痛の関係について。対処・血圧コントロールのポイントも解説

高血圧と頭痛の関係について。対処・血圧コントロールのポイントも解説

2024年5月23日

高血圧は、国内で4,300万人の患者がいるといわれる最も身近な生活習慣病です。自覚症状がないまま静かに進行し、多くの臓器・部位に悪い影響を与えて合併症を引き起こすことがあります。

 

高血圧の方の頭痛は、合併症のサインの場合があるので注意が必要です。そこで今回は、高血圧と頭痛の関係や血圧をコントロールするポイントについて解説します。

高血圧で頭痛がするのはなぜ?

高血圧で頭痛になる原因は、現在のところ明確になっていません。考えられるものとして「急激な血圧の上昇」や「動脈硬化の可能性」などが挙げられています。いずれも速やかな対処が必要です。それぞれ、分かりやすく解説します。

高血圧と頭痛の関係:急激な血圧の上昇

高血圧は自覚症状が少なく、多少血圧が高い程度であれば頭痛は起こりません。しかし、急激に血圧が上昇して、血圧がかなり高い状態になると、頭痛が起こりやすくなります。これを高血圧性脳症といいます。

 

高血圧性脳症では頭痛のほか、吐き気や嘔吐、けいれん、意識障害などの症状をともなう場合があります。高血圧性脳症は対処が遅れると、くも膜下出血などの後遺症を残すことがあるので速やかな治療が必要です。

高血圧と頭痛の関係:動脈硬化など

血圧は、心臓から押し出される血液の量や血管の太さ、血管壁のしなやかさによって決まります。高血圧状態が続くと、血管壁は高い圧力に対応して次第に厚く硬く変化し、しなやかさが失われます。その結果、動脈硬化に進行するおそれがあります。

 

脳内で動脈硬化が進行すると、脳梗塞や脳出血などを引き起こし、頭痛などの症状があらわれます。

 

【脳梗塞】

動脈硬化などで血管の一部が詰まり、脳神経細胞が機能障害を起こす病気です。左右どちらかの半身が麻痺する、ろれつが回らなくなる、意識障害がある、視野の半分が見えにくいなどの症状が出る場合もあります。

 

【脳出血】

脳血管の一部が破裂して出血を起こし、脳神経細胞が機能障害を起こす病気です。出血した部位によっては手足が動かしにくい、ふらつく、目が見えにくいなどの症状があらわれる場合があります。

 

頭痛で血圧が高くなっていることもある?

「高血圧で頭痛がする」のではなく、「頭痛が原因で血圧が高くなっている」ケースもあります。血圧が高い方で、デスクワークなどによって頭痛と肩こりが起こっている場合は、頭痛や肩こり痛を鎮める薬を使用することで、血圧が落ち着く可能性があります。

 

例えば、市販薬のカロナール(成分:アセトアミノフェン)やロキソニン(成分:ロキソプロフェンナトリウム水和物)などは頭痛や肩こり痛に効果を発揮します。飲み合わせが心配な場合や、症状などについて相談したい場合は医療機関を受診の上、適したお薬の処方を受けましょう。

高血圧で頭痛がするときの対処法

高血圧の方の頭痛は、対処が遅れると命にかかわることがあります。自己判断をせず、まずは医療機関を受診しましょう。

 

高血圧に関係する頭痛が疑われる場合は、内科か循環器科で相談すると良いでしょう。

高血圧予備軍の方は定期的に検査を受けよう

「健康診断などで高血圧予備軍だといわれたことがある」

「まだ高血圧の診断を受けていないが、血圧は高めだと医師からいわれている」

といった場合は、医療機関で定期的に検査を受けましょう。また、家庭でも血圧を測定することが望ましいです。

 

早めに血圧コントロールを意識し、頭痛が軽症であっても放置せずに早めに対処することが、重い病気の進行予防につながります。

 

血圧をコントロールするポイント

血圧コントロールに役立つ、日常生活のポイントを3つご紹介します。

塩分の多い食事を控える(減塩)

塩分には水分を引きつける作用があるため、血液量や心臓への負担を増やし、血管にも圧力がかかるため高血圧を招きます。そのため、塩分控えめの食生活を心がけましょう。

 

塩分が多い加工食品やレトルト食品、外食や市販のお惣菜を控えるほか、次の工夫も減塩に役立ちます。

 

・だしのうまみを活かす

・減塩しょうゆや減塩みそを活用する

・食酢や香辛料で味付けにアクセントをつける

・新鮮な食材を使って調理する

 

また、余分な塩分を体外に排出させるカリウムが含まれた野菜を積極的にとるのも有効です。 カリウムは、ホウレン草やブロッコリー、パセリ、里芋などに多く含まれています。

節酒を心がける

お酒の飲みすぎは、心臓の負担を増やしたり、血圧を上昇させたりする原因になります。1日あたりのアルコール量が男性は20~30g以下、女性は10~20g以下になるように節酒を心がけましょう。

 

約20gのアルコール量の目安は下記の通りです。

 

・日本酒(15%)…1合(180ml)

・梅酒(13%)…1合(180ml)

・焼酎(20%)…1合(180ml)

・ビール…中瓶(500ml)

・チューハイ(7%)…レギュラー缶

 

飲み始めるとついつい多飲になってしまう方は、飲酒の機会自体を減らすのもひとつの方法です。

適度な運動を続ける

運動の習慣化には、血管を広げて血行を促し、血圧を下げる働きが期待できます。血圧コントロールには、早めに歩くウォーキングや踏み台昇降運動、スロージョギングなどの有酸素運動がおすすめです。運動時間は毎日30分以上、または週180分以上を目安にします。

 

運動強度はややきつい程度にとどめましょう。あまりきつい運動をすると、運動中に血圧が上昇するおそれがあります。あわせて次の運動も取り入れましょう。

 

・スクワットやダンベル体操など、筋力を維持する「レジスタンス運動」

・関節の可動域を広げて機能を向上する「ストレッチ運動」

 

運動の習慣化で身体活動量を増やすと肥満の予防や改善につながり、血圧コントロールにも役立ちます。個人差があるものの、3~4kg減量すれば血圧の低下が期待できるといわれています。

 

高血圧や頭痛にお悩みの際は当院へご相談ください

仁井田ゆいクリニックは地域のかかりつけ医として、栄養指導や運動療法など、生活習慣の改善やアドバイスも行っております。高血圧や高血圧にともなう頭痛にお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。